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【世界遺産】長崎沖に浮かぶ廃墟の孤島 軍艦島ツアーに行ってきた

2018年8月26日

2020/08追記:

当ブログでご紹介させて頂いている「軍艦島上陸クルーズ https://www.gunkanjima-cruise.jp/ 」は、2020年8月現在、HPが見れなくなっています。

 

【世界遺産】長崎沖に浮かぶ廃墟の孤島 軍艦島ツアーに行ってきた

 

昔からずっと行きたいと思っていた軍艦島に上陸してきた際の記事をまとめました。

今回たまたま仕事で長崎に行くことになりまして、このチャンスを逃したら一生後悔する!と思い、無理矢理スケジュールを調整して行ってきました。

所要時間は約半日(8:30~12:20)。一人でも楽しめますので、出張中のサラリーマンにオススメします!

 

軍艦島ツアーに行ってきた:軍艦島について

 

場所はここ!

長崎県の沖合い約5kmに突如として浮かぶ島。正式名称「端島」。

Wikipediaより引用
端島(はしま)は、長崎県長崎市(旧西彼杵郡高島町)にある島である。明治時代から昭和時代にかけて海底炭鉱によって栄え、東京以上の人口密度を有していた。しかし、1974年(昭和49年)の閉山にともなって島民が島を離れてからは、無人島である。軍艦島(ぐんかんじま)の通称で知られている。2015年、国際記念物遺跡会議(イコモス)により、軍艦島を構成遺産に含む「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」が世界文化遺産に登録された。

 

最盛期はこの狭い島に5,300人もの人が住み、人口密度は東京の9倍もあったそうです。

その後エネルギーが石炭から石油に移行したことで採掘量も人口も減少し、1974年から無人島になってしまいました。

それから40年以上放置され、今は建物の崩壊が進んでいるため安全な一部のエリアにしか立ち入りできない状況です。

軍艦島に行ってきた:ツアーの予約

色々ネットで調べたのですが、私は
[blogcard url="https://www.gunkanjima-cruise.jp"]

にお世話になりました。

軍艦島上陸クルーズ
軍艦島クルーズ事務所 長崎市元船町11-22
tel 095-827-2470
https://www.gunkanjima-cruise.jp/
営業時間:8:00~17:00

 

このツアーの良いところは、前日の正午まで予約を受け付けてくれるところ、ネットで24h申し込み可能な点です。

※後に出てきますが、今回のツアーガイドの方が非常に詳しい方で、分かりやすく語り口も良い、最高の方に出会えた感じでした!名前を聞かなかった事だけが悔やまれる。。。

なお、最少催行人員(15名)に満たない場合や、天候や波の高さによって船が出港できない時もあります。

念のため、前日に電話で船の出港状況を確認しました。電話口に出られた方、とても気持ちの良い応対をしてくれました。結果はもちろん問題なし!との事。

大まかなツアーの流れはこんな感じです。所要時間約3時間10分。

時間 イベント
08:10~08:50 受付
9:10 長崎港を出発
9:50 高島に到着、見学(約30分)
10:20 高島を出発
10:35 軍艦島に到着!見学(約50分)
11:25 軍艦島を出発
12:20 長崎港に到着

軍艦島に行ってきた:乗船手続き

私は午前便を予約しましたので出発は9:10になります。

念のため早めに、8:30を目指して集合場所に向かいました。

集合場所はこちら。住所は長崎市元船町11-22です。

googleストリートビューを見ると若干不安になりますが、行けば大勢の人がいるのですぐわかります。

こちらで誓約書にサインして乗船に備えます。

・見学施設区域以外の区域に立ち入らない
・飲酒喫煙、迷惑行為をしない

等の当然のことが書いてあります。

また料金は現地・現金支払いです。

旅行代金 軍艦島入場料 合計
大人(中学生以上) 3,600円 300円 3,900円
小学生・未就学生 1,800円 300円 2,100円

憧れの軍艦島に上陸できるのであれば格安ですよね。

軍艦島に行ってきた:いざ!乗船!

誓約書と支払いを済ませたらいよいよ乗船!そのまま案内された船の場所に向かいます。

日によって発着場は微妙に異なるかもしれませんが、私の時は以下の場所、乗船手続きをした場所から歩いて2分位のところでした。


といっても、大勢の方がぞろぞろと同じ方向に向かうので迷うことはありません。

てくてく歩いていくと・・・でましたブラックダイヤモンド号!

このまま列を作って乗船を待ちます。

ちなみに今回のツアーの参加者ですが、主に40代以上の年配の方が多かったです。日本人オンリーで海外からの方はいらっしゃいませんでした。

※が、後からガイドさんに聞いたらこれは結構珍しいとの事。普段は海外の方が結構多いそうです(全体の1/3位は海外の方だそうです)。

軍艦島に行ってきた:いよいよ出港!

軍艦島までのツアーですが、ただボーっと船に乗っているわけでなく、途中色々な世界遺産を説明してくれるツアーになっており、これがなかなか楽しめます。

 

世界遺産の一つ、三菱造船所のジャイアント・カンチレバークレーンです。

1909年にイギリスのアップルビー社によって建造された、高さ約62m、アームの長さ約75mの巨大電動クレーンで、長崎造船所内の機械工場で作られたタービンや、船舶用プロペラといった製品や機材を吊り上げ・吊り下げし、船に積み込む役目を担っているとの事。

驚くべきことに、今現在も現役で活動中との事です。

ツアーガイドの方曰く、造船所の匠の技術で、決め細やかな保守を継続しているおかげで、海辺の苛酷な環境下でも現役で稼動できているのだそう。

 

当時三菱造船所で建造中だったLPG船MARS号です。

もちろんこちらは世界遺産ではありませんが、あまりの大きさに思わずパシャリ。

 

こちらは長崎に駐留している海上自衛隊の護衛艦「きりさめ」です。

近くで見ると大迫力!!

 

三菱造船所のドックが見えてきました。

 

こちらは戦時中、あの戦艦武蔵が造られたドックだそうです。

年季の入ったその出で立ちに思わず唸ってしまいます。

 

女神大橋が見えてきました。

近くで見るとでかい!&長い!

 

神ノ島のマリア像とカトリック教会です。

1949年、フランシスコザビエル来日400年を記念して、昔から多くのキリシタンが住んでいるこの地にマリア像が建てられたそうです。

数々の迫害などの受難を乗り越え、現在も多くのキリシタンが住んでいるとの事。

色々考えさせられてしまいます。

 

乗船中にネームカードをもらえます。軍艦島上陸を許されたものだけが手にすることのできる唯一の証w

 

そうこうしているうちに高島に到着します。

 

高島は南国情緒にあふれるのどかな町でした。

 

ここでトイレを済ませた上で、石炭資料館を見学します。

見学時間は30分しかないので、大急ぎ!



まずは模型を元に軍艦島の全容の説明を受けます。

このブラックダイヤモンドツアーのガイドの方、非常に詳しく語り口も分かりやすく、大変良かったです(2回目!)。

録音して後で聞き返したいくらい。

 

石炭資料館には、実際に採掘に使われた器具や、当時の暮らしを伺い知ることのできる資料などがあり、一昔前の人々に思いを馳せることができます。

 

資料館のすぐ外に、三菱財閥の創業者「岩崎 弥太郎」の銅像がありました。

あの財閥を創った実業家。何かビジネスのご利益がありそうなので、パッチンナムナム・・・

軍艦島行ってきた:いよいよ上陸!

高島を後に乗船すると、5~10分ほどですぐに軍艦島が見えてきます。

遠くから見ても一目でそれと分かる、自然界には有り得ない異質なフォルム・・・

 

このツアーでは、上陸場所であるドルフィン桟橋から北東側に半周くらい島を回ってくれて、色々と解説をしてくれました。

臨場感溢れるガイドで当時の島民の暮らしが目に浮かんでくるようです。

 

改めて全容を見ると、本当に奇怪な光景ですね。。。

写真には写っていませんが、実は軍艦島の防波堤?の上には、結構多くの釣り人が釣りを楽しんでいました。

皆さんライフジャケットすら着ていない軽装だったので恐らく地元の方ではないかと思うのですが、軍艦島へ上陸するのに色々規制があると聞いていたので、ちょっと拍子抜け。

 

そして現地時間10:31(笑)、ついに念願の軍艦島に上陸です!

ここで迷わないように全体図を載せておきます笑

軍艦島は北東から南西に延びる島で、現在は建物の老朽化が激しくなってしまっているため、見学ルートは南東に位置する「ドルフィン桟橋」から最南西端の「プール跡」までのルートのみとなります。

 

「ドルフィン桟橋」からいざ上陸!

 

まずは船着場の目の前にある広場で、島の歴史などについて簡単にレクチャーを受けます。

上手な説明に惚れ惚れ・・・全てにおいて「へぇ~」とうなずいてしまいました(3回目 笑)。

 

中央に見える門柱のような物は、掘り出した石炭を運搬するベルトコンベア柱です。

手前側で堀り、奥へ奥へと運搬される流れになります。

 

Google Photoがなんだかいい感じに修正してくれました笑

 

中央に階段が見えますが、ここは第二堅坑跡というところで、炭鉱夫達が炭鉱に下りるためのエレベータ 兼 採掘した石炭の荷揚げ場所 兼 通気口 のようなところです。

炭鉱夫達はこの階段を上り、ポケットにマッチやライターなどを持っていないかをチェックした上でエレベーターに乗ったそうです。

エレベーターは、海面下1,000m以上の高さを分速約500m弱で降下し、数分で地下に到着することが出来たとの事・・・。ジェットコースター以上ですね。

非常に危険な仕事ですし、きっと炭鉱夫達はこの階段を上る度に、愛する家族の事を考えていたのだろうな・・・と考えると少しウルッとしてしまいました。

無事帰ってこれた炭鉱夫のススで真っ黒になった足で、階段が真っ黒になってしまい掃除しても取れなくなってしまったそうです。

 

ドルフィン桟橋前の広場からどんどん南西に進みます。

 

赤いレンガの建物は採掘所の事務所だそうです。

これから現場に向かう緊張の顔と、現場から無事に地上に帰ってこれた安堵の顔が交錯する場所だったとの事。

事務所の奥は炭鉱夫達のためのお風呂だそうです。

ススだらけの身体だと思いますので、湯船がすぐ真っ黒になってしまったのではないかと想像しました。

 

 

ちなみに皆さん、軍艦島のどの部分が世界遺産認定されたのかご存知でしょうか?

実は島全体が認定されたわけではなく、認定されたのは本当にごく一部だそうです。

その一部とは・・・

 

 

そう!ツアーガイドさん曰く、赤いレンガの建物の反対側、実はこの外壁(防波壁)だそうです!

「明治日本の産業革命遺産」の申請の際、軍艦島のいくつかの遺産を申請したそうですが、認定されたのがこの防波壁のみだったとの事。

ただ、UNESCOのwebサイトを見てもそこまで詳細なことは書かれておらず裏は取れていませんが、大好きなガイドさんがそう言ってたので、私は今でもそれを信じています笑

 

見学コースの行き止まり、最南西端から見えるアパート30号棟(右)と31号棟(左)です。

30号棟(右)は、100年以上前の1916年に建てられた、日本最古の鉄筋コンクリート造の建築物だそうです。

当時この30号棟では家族が6畳のワンルームで暮らし、風呂、トイレ、キッチンは共同だったそうです。

 

見学コースとしてはここで折り返し、元の道を戻り乗船して終わりとなります。

 

長崎港へ帰る際も、船の中で軍艦島に関するDVDを視聴できます。

また遠くからではありますが、こちらも世界遺産の「小菅修船場跡」や、「グラバー邸」を見ることが出来ます。

 

小菅修船場跡

 

グラバー邸(丘の上にあるのがそうです)

 

軍艦島ツアーに行ってきた:感想

滞在時間は約1時間弱でしたが、単に廃墟郡を見るだけではなく、島の歴史や当時の人々の生活も想像することができ、大変貴重な経験になりました。

無理して来て良かったです。ツアーガイドさんには本当に感謝!!(4回目!)

約半日程度、一人でも楽しめるツアーとなりますので、長崎に出張で一人で来られたサラリーマンにもお勧めできます!

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