ブロックチェーンは期待されすぎ?ガートナー「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2018年」を発表
毎年ガートナーが発表している「テクノロジーハイプサイクル」の2018年度版が発表されました。
ガートナー、「先進テクノロジのハイプ・サイクル:2018年」を発表
人とマシンの境界を曖昧にする5つの先進テクノロジ・トレンドが明らかに
2,000を超えるテクノロジから重要な知見を抽出
「ハイプサイクル」とは、ガートナー社が造り出した用語で、新技術が登場した後、次第に市場に普及していく過程を
(1)黎明期
(2)過度な期待のピーク期
(3)幻滅期
(4)啓蒙活動期
(5)生産性の安定期
という各段階に分類し、それぞれの期待度の浮き沈みを図示したものです。
多くの経営者や投資家、研究者がこの発表に注目しており、様々な施策を検討する際の指標の一つになっています。
その2018年度版がこちら。
出典:ガートナージャパンプレスリリースより
大きなトレンド
①AIの民主化
今後10年間で、AIテクノロジーは一般に利用されるようにになり「AIの民主化」が起こる。クラウドやオープンソースを活用したトレンドが発展し、誰もが使えるようになる。
これを実現する技術:AI PaaS 、汎用AI、自律走行 、自律モバイル・ロボット、会話型AIプラットフォーム、ディープ・ラーニング、空飛ぶ自律走行車、スマート・ロボット、仮想アシスタント
②DIY(自己流)バイオハッキング
人間はあと10年で「トランスヒューマン」時代に突入。
倫理上の問題は残りつつも、生活スタイルや関心、健康ニーズに応じてバイオハッキング(遺伝子実験や人体への電子機器の埋め込み)が始まる。
これを実現する技術:バイオチップ、バイオ技術 (培養組織/人工生体組織)、ブレイン・コンピュータ・インタフェース、拡張現実 (AR)、複合現実(MR)、スマート・ファブリック
③透過的なイマーシブ・スペース
生活空間やワークスペースのスマート化。
これを実現する技術:4Dプリンティング、コネクテッド・ホーム、エッジAI、自己修復システム・テクノロジ、シリコン負極電池、スマート・ダスト、スマート・ワークスペース、立体ホログラフィック・ディスプレイ
④ユビキタスなインフラストラクチャ
クラウドの登場で、システム基盤の柔軟化が推進されていて、この傾向が継続。
これを実現する技術:5G、カーボン・ナノチューブ、ディープ・ニューラル・ネットワーク向けASIC、ニューロモルフィック・ハードウェア、量子コンピューティング
肝心のブロックチェーンは・・・
5台トレンドを構成するうちの一つにしっかり入っていました!
⑤エコシステムのデジタル化
先進システムが必要とする基盤(エコシステム、プラットフォーム)が必要となる。
これを実現する技術:ブロックチェーン、ブロックチェーンによるデータ・セキュリティ、デジタル・ツイン、IoT (モノのインターネット) プラットフォーム、ナレッジ・グラフ
ガートナーによると、ブロックチェーンはIoTプラットフォームと共に、既に「過度な期待」のピーク期は超え、これから幻滅期に入り、恐らく5~10年で成熟すると予想しています。
今現在も大量の仮想通貨を抱える方がいらっしゃるかもしれませんが、ブロックチェーン技術の長期的な発展を期待して、5~10年スパンの長い目で見守ったほうが良いかもしれませんね。
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